はじめに
JRにはいくつかの「フリーきっぷ」がありますが、連続する7日間、普通列車、エリア内乗り降り自由の切符「北海道&東日本パス」があることを知りました。(年3回販売)
鉄道に特別な思い入れがあるわけではないのですが、7日間、鉄道(普通列車)に乗り続けることになぜか興味がわいてきました。それは、高校生の頃、気の合った友人と鉄道に乗り、東北と北海道を周遊する旅をしたからなのかもしれません。
この時の東北の旅は、当時心霊スポットとして有名になったお寺に行こうということから計画したものでした。今ではそのお寺の名前も忘れてしまいましたが、私の「旅」の原点はここにあると思います。
北海道の旅は、ただ北の大地へのあこがれから計画したものでした。有名な観光地より襟裳岬の海岸から見た景色が今も強く印象に残っています。
この時の友人の一人とは今でも登山を中心に旅を共にしています。
鉄道に乗ることは目的地に行く手段の一つです。新幹線や特急・急行を使わず、普通列車(かつては「鈍行」と言いましたが)に乗り続けることは、少なからずストレスを感じると思います。それなら、各駅に停まる列車の車窓からの景色や通勤・通学など日常の生活感のあるローカル線の雰囲気を楽しむことも目的とし、「フリーきっぷ」を使った山旅を計画しました。
山旅の実際
1日目:秋田へ移動
自宅―信越本線→新潟―羽越本線(特急いなほ)→秋田(ビジネスホテル泊)
この日の午前中に急用が入ったため、特急を使うことになってしまいました。残念ですが、この区間の特急券と乗車券は別途購入しました。
秋田で友人と合流。
2日目:男鹿半島 寒風山 登山(標高355m)
秋田―羽越本線・男鹿線(男鹿なまはげライン)→羽立→寒風山→脇本―男鹿線・奥羽本線→新青森―北海道新幹線→新函館北斗(ビジネスホテル泊)
名前からして涼しい山と思いましたが、暑さに耐えながらの登山、歩いているのはたぶん我々のみ。
山頂からの景色は里山とは思えない雄大な景色です。
「新函館北斗~新青森」間、別途特定特急券を購入すれば、新幹線の普通車の立席(空いている席)を利用することができます。
3日目:北海道駒ヶ岳登山(1131m)
新函館北斗―函館本線→大沼公園―タクシー→6合目駐車場→北海道駒ヶ岳馬の背→6合目駐車場―タクシー大沼公園―函館本線→ニセコ―「にこっとBUS(デマンドバス)」→温泉旅館泊
ついに北海道の山に登ることができました。ただ、ここも暑かった。駒ケ岳は独特な山容でとても目立つ山です。馬の背からは立入禁止。(登っている人もいるようですが)
あまりの暑さのため、函館本線は徐行運転。(線路の温度上昇のため)
4日目:ニセコアンヌプリ・イワオヌプリ登山(1308m 1116m)
旅館―送迎バス→ニセコアンヌプリ国際スキー場―ゴンドラ→山頂駅→ニセコアンヌプリ→五色温泉→イワオヌプリ→五色温泉―タクシー→ニセコ―函館本線→新函館北斗(ビジネスホテル泊)
山頂の風景は本州の1000m級の山とは別物です。ニセコアンヌプリの頂上付近はハイマツに覆われています。イワオヌプリは火山特有の風景。
かすかに雲の切れ間から見えた羊蹄山に思いをはせ下山。五色温泉で汗を流しました。
またも暑さで列車は徐行運転。
5日目:黒石まち歩き(古い町並みあるき)
新函館北斗―北海道新幹線→新青森―奥羽本線→弘前―バス→黒石駅→黒石まち歩き→黒石駅―弘南鉄道→弘前(ビジネスホテル泊)
黒石といえば「黒石よされ」と「こみせ通り」、古い町並みを散策。この日は登山なし。
6日目:岩木山 登山(1625m)
弘前―いわきスカイラインシャトルバス→八合目ターミナル―リフト→九合目→岩木山→八合目ターミナル―バス→弘前―奥羽本線→秋田―羽越本線→鶴岡(ビジネスホテル泊)
「弘前に来たなら岩木山は外せない」ただ、九合目からの登山です。
友人とは秋田で別れ、一人鶴岡へ。
7日目:自宅へ
鶴岡―羽越本線→新潟―信越本線→自宅
一人、羽黒山へ、と思いましたが、朝食後帰路へ。見慣れた景色も増えてきます。駅で「そば・うどん」の看板をみるとつい食べたくなります。
旅を終えて
移動している時間も暇をもてあますことはなく、車窓からの景色や列車の雰囲気を楽しむことができました。
4つの山を登りましたが、1つは里山、あとはタクシーやゴンドラ、リフトを使った登山です。きつい登山ではありませんが、普通列車やバスなどを乗り継いで登山口にたどり着いているので、その行程を含めて登山を楽しんでいるような気がしました。
また旅に出たいと思います。